6年 土地のつくりと変化⑦

公開日: 2018年2月2日金曜日

当初立ち上がった3つの学習問題のうち,どのグループも2つを解決できた頃,
2つの問題についてどんなことがわかったか,考察を共有した後,
3つ目の学習問題「地層に縦に入る線(割れ目)は,どうしてできるのだろうか」に取り組もうとした1班。
Yさんがこんな問いかけをグループの友達と私に投げかけます。
Yさん「私,縦の割れ目を見ていないし,写真にも撮っていないんですけど・・・どんなものなんだろう?」
T「じゃあ,みんなに聴いてみる?」
Yさん「写真撮った人がいたら見せて欲しいし,どんなものだったのか教えて欲しい。」

そこで,みんなに集まってもらい,全体で割れ目って一体どんなものなのか確認することにしました。
Yさん「YTくんが縦の割れ目が何だろうか?って言ってたんですけど,私それを見ていなくって,もし写真を撮っている人がいたら,見せてもらえませんか?」
Sさん「ああ,それなら,僕たち撮ってるよ。」(画面に映す)
C「んん??」
そこには,アップにされた縦に割れた土の画像がありました。」
C「なんだかよくわからん。割れてるの?」
T「YTさんが見たのは,こんな感じであってるの?」
YTさん「・・・うん。」
T「YTさんは,この原因について考えをノートに書いてたよね。」
YTさん「地震のとき,地面とかが割れたりしてたから,地層ができた後に地震とかで割れたんじゃないかなって思うんですけど・・・。」
T「地震のときって,熊本地震?」
YTさん「自分の家の近くの地面が割れていた。」
C「地震で割れたんじゃない。テレビとかでも合ってた。」
Hさん「うん,震源の近くでは畑とかに線が入ってた。」
T「ああ,見たことある?」
C「テレビとか,インターネットとかで。」
C「地震でずれた。」
T「直接そのずれを見たことあるの?」
C「それはない。見てみたいけど」
T「じゃあ,見に行く?」
C「え!?」
T「地層のずれたところを見たことないって言う人もいるから,自分たちが体験した地震の震源を見に行こうか?」
C「いいんですか?!行きたいです。」

断層を実際に見ることができなかったという子の思いを取り上げ,実際にずれるという視点で見ることができていないことがわかりました。
YTさんは,ずれを見た時に,地震が関係しているのでは?と自身の経験とつなげて考えていました。熊本地震の際に見たテレビなどでの画像からおおよその断層のイメージはどの子も持っています。
そこで,実際に熊本地震の震源地である益城を直接観察しに行こうと投げかけ,土地がずれるということのスケールの大きさを感じるとともに,この後につながる「力」に目を向けることができるようにしようと考えました。
時間割にも記しておらず,急遽決めた益城の見学。子どもたちはワクワクしながら観察に向かいます。



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熊本大学教育学部附属小学校 松山 明道
matsuyama-a@educ.kumamoto-u.ac.jp
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